新型デミオを見てきたが試乗叶わずという記事を以前書いているが、今度は店舗を改めて試乗してきた。市内とはいえやや遠征になるが仕方ない。
市内じゃディーゼルの試乗車がそこにしかなかったから。
おぼろげなディーゼルの記憶。
ウン十年前に友人がディーゼルエンジンの車に乗っていて、理由をつけて運転させてもらっていた。
当時としても珍しいNAのディーセルは1.7リッターながらわずか55馬力。……ガラガラうるさかったなぁ。
アクセルを下手に踏むとすぐに煙を吐く特性を悪用してラリーXのように煙幕攻撃とかやった。55馬力の割にトルクがある分不満なく走ってた。知人の中では貴重なエアコン装備車で、真夏の弁当買い出しの時に冷気を満喫してオーバーヒートさせたり。
いかん、ロクな記憶がない(笑)
おかげでガソリン車ばかり乗り継いでいるのにディーゼルの知識もわずかばかり備えている。やや古いトラックの始動不能の原因をグローしてないと見切ったことが。
そんな感じで見に行ったデミオディーゼル、予想外にもMTだった。あれ?
「ホームページで確認したらATだったんですけどー」
「あー、ATとMTを隣町のディーラーと週で交換してるんですよ」
とうれしい誤算。
「マニュアル車ですけど大丈夫ですか?」
それを乗りに来たんです。あってよかった。
試乗車はXDツーリング。黒に赤ステッチの布内装タイプ。やっぱり落ち着いてていい感じ。
ディーラーの人がエンジンをかけて入口まで持ってきてくれた。音は昔みたいにやかましくない。注意して聞かないとディーゼルだとわからないんじゃなかろうか。
試乗のためにポジション取りとして、まずは目一杯シートを下げる。
しかる後にクラッチを底まで踏み切れるようにシートを前へ。クラッチ深っ!
クラッチに合わせるとブレーキを踏むときにハンドルを蹴りそうになる。しかしこれだけクラッチが深いとブレーキに合わせるわけにも。うーん……試乗だしブレーキ妥協。
改めて周りを見回してみると軽い閉塞感を感じる。HT81Sよりサイドウィンドウの下端が高く感じることがその理由だろうか。沈み込んで座る自分が悪いのでそこらは仕方ないだろう。
内装はやはりいい。レザー系の手触りが手になじむ。
で、ドアを閉めたらエンジン音はすごい静か。車内にいる限りは音でディーゼルエンジンを意識することはないと思われる。
じゃあどこで分かるかと言えばエンジンのマナー。
クラッチミートのポイントが分かればアイドリングでもスタートできるほど下から粘りがある。試乗ではなかなか分からないので無理に試せなかったが。ちなみにこのクラッチミートのポイントはディーラーさんも分かり辛いとのこと。
走らせてみてもトルクバンドが広い分6速のくせにギアの守備範囲がそれなりにワイド。
やや高めのギア比は4速60キロでの巡航が可能。意地で5速入れたけど別段使わなくてもよかったし、6速なんて高速道路乗らないとまず使うまいて。というか下道で6速使う速度域に持ち込んじゃ駄目です。
最近の車らしくデミオにも燃費向上のためのシフトアップ指示機能がついている。で、上げろと指示される回転数が2000くらい。
え?
うちのスイスポだとまだ回し始めなんですけどー。
「ディーゼルですから―」
さいですな。久々過ぎてこの低回転さを忘れている。
例によって乗れたのは街中、加えて幹線道路。
デミオの加速はなめらかで流れに乗るどころかリードも可能だろう。
比較対象が悪いとは思うがHT81Sからすると150kg程重いのでキビキビ感は当然落ちる。もちろん今時のコンパクトカーとしてはほぼ標準クラスだ。比較対象になるHT81Sの軽さが悪い。
若干路面の荒れにハンドルを取られ気味だったものの、時期的にスタッドレスを装着してるからちょっと評価としては不適切だろう。夏タイヤで判別したい。
凹凸そのものをいなすサスペンションは十分に仕事をしていたように感じる。
山道へ持ち込んでどうか、という点はちと評価し辛い。山道で目を三角にして走るよりは、高速で一気に距離を稼ぐグランドツーリング的な乗り方の方が似合っているかもしれない。
このデミオディーゼル、使い方を間違わなければ十分にありだと思う。
目を三角にして走りたいならベース車として軽く改造するのもいいだろう。でも、意外と内装は頑張った感じがあるのでおとなしく走るのもいいはずだ。
もし「そんな長距離乗らない」というならガソリン車もある。装備が同じなら走る場所次第では選択肢の一つとして浮かぶだろう。
あと懸念のリアシート。これは見た目よりは余裕はあると思う。
コンパクトカーの一部の車種がリアシートを優遇しまくったせいで妙な勘違いを生んでしまっているが、前席も後席も荷物も走りも燃費もなんてコンパクトカーにパーフェクトジオングを求めなさんな。後席が必要ならそちらを重視した車をお買いなさい。センチュリーとかいかがでしょ?
デミオは、少なくとも誰かを乗せるときに「狭くてごめん」の一言が不要なレベルの広さを備えている。それで十分じゃないかと思う。
まあ褒めるばかりでは何なので少々の苦言を。
リアのラゲッジルームはバンパーのラインから少し掘り下げるタイプで、重量物の上げ下げはちと苦労するかもしれない。
そして今回は苦労しなかったけど、四方の見切りには若干難があるかもしれず。特に運転席から見えていたボンネットのライン、そこからさらに前に突き出しているので車両感覚をつかむにはしばらく苦労するかも。
と言ってもいちゃもんのレベルだなこれは。鳴れが解決するレベルだし。
デミオディーゼル、満足でした。