2014年6月5日木曜日

【映画感想】X-MENフューチャー&パスト

2023年。
かつて開発されたミュータント殲滅ロボ『センチネル』の暴走は、ミュータントを生む人類をも抹殺していった。
どんな能力に対してもたちどころに対応し、的確かつ残酷に数の暴力でミュータントを仕留めていくセンチネルに、ミュータントはなすすべもなく狩られていく――

――わけでも、なかった。

行われた襲撃を数日前の自分たちに伝える時間遡及能力を使い、襲撃自体を「なかったこと」にして逃げ続けていたのだ。
もちろん真っ向から戦えないミュータントたちの、その場しのぎの対策でしかない。

現段階ではセンチネルに対抗する手段はない。しかし方法はある。50年前――1973年にミスティークが起こした事件を時間遡及でなかったことにして、センチネルが存在しないように未来を書き換えればいい。
が、出来ない理由もある。あまりに長い時間の遡及能力を受けると精神が壊れてしまうのだ。

50年の時間遡及は普通のミュータントには実行出来ない。しかしやらなければミュータントにも未来はない。
ならば精神が初めから壊れているミュータントなら?

記憶だけを50年前に飛ばされた『壊れた男』ウルヴァリンの、未来を変える戦いが始まる。


直前のX-MEN映画『ウルヴァリン・サムライ』にはお世辞にも高いとは言えない自己評価を下しているが、ラストシーンに目一杯惹かれて見に行く決断を下した。
そりゃあパトリック・スチュアートとイアン・マッケランが同じ敵を見てるんだもん。

パトリック・スチュアート演じるプロフェッサーXとイアン・マッケラン演じるマグニートーは親友同士で、ミュータントとして人を導くという目的こそ同じながら、人間との共存を目指すプロフェッサーXに対して優位種として人間を先導したいマグニートーは袂を分かっている。
しかし友人であることに変わりはなく、目的(というか敵)が合致すれば共闘もありうるのだ。
今回は共通の敵センチネルに対抗するために共闘しているわけだが、かつての複雑な関係を言葉少なく演じてのけるこの二人はさすがだと思う。

さて。
過去に意識が飛ばされることになるウルヴァリンは拳(SKINT!)で語るタイプの脳筋なのだが、司令官タイプのプロフェッサーXとマグニートーを以下に説得するか……と思いきや、意外に拳(SKINT!)ではなかったことにびっくり(笑)
若プロフェッサーが精神的に熟成してなくて荒れた上能力も減衰してたり、逆に若マグニートーが熟成出来てたりといろいろ立場逆だろうにと思う場面もちらほら。
ただし理由は分かる。いまだ熟成途上のプロフェッサーXに対して、マグニートーは早く熟成するべき理由があったからなのだろう。マグニートーが囚われた理由なんかがすれ違いと熟成の違いに関してよく分かるエピソードだ。

ちなみにクイックシルバーを使ってマグニートーを助けるシーンは無駄な動きが多くて面白い。なめるな、と(笑)


この映画、各人各様にきちんと行動に理由がつけられている。ミスティークにだって事件を起こしたくなる理由はあるし、マグニートーが囚われた理由やその後の行動の理由も、プロフェッサーXが荒れたくなる理由も、そこにビーストが肩入れしたくなる理由もわかるのだ。何ならボリヴァー・トラスクがセンチネルを開発した理由だって……わからんでもないが、納得したくはない。
各人に一定の行動指針があるおかげで動きには納得がいく。今回のミスティークのジョーカーっぷりと、双方に揺れる思いは見事に描き出されていたように感じる。

今回のこの映画、アクションとしても、X-MEN作品としても十分に楽しめた。
特にファースト・ジェネレーション辺りの空気が好きならなおさらのめり込めるだろう。是非にお勧めしたい。

スタン・リーマニアの方には残念とお伝えしなければならないのが残念だ(笑)


以下軽いネタバレ。




この映画では過去に干渉するという作業があるために、仮にウルヴァリンの工作が成功しても失敗しても未来は変わるはずだった。良い未来か、より悪い未来かはともかく。
そう、アメコミお約束の歴史リセットである。

結果は劇場で確認してもらうとして。

今回、旧作からカメオ出演になる人物が結構いる。
そして歴史のリセット。

書き換えられた未来で出てきた人物に涙しそうになったのは、自分だけではないはずだ。

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