またしても映画感想はおっとり刀。
今回のお題はアメイジング・スパイダーマン2。サム・ライミ版からのリブート、その二作目である。
今回のヴィラン(悪役)はエレクトロとグリーンゴブリンだ。
CMに出てくるライノは忘れろ。幸せになれる。ほぼ使い捨てだから。
で、今回のスパイダーマン。内容はかなりウェットなすれ違いだ。
前作での引きもあり恋人のグウェンとは冒頭からいまいち気持ちがすれ違う。留学の話もピーターと出来ず、一旦は別れるが再び距離が縮まるようにも見える。
その捕り物中、落とした図面を拾われたことでファンとなった電気工事士マックスは、事故で電気ウナギの性質を取り込んでしまう。スパイダーマンの説得はわずかのところで警察に邪魔され、あえなくヴィランを誕生させてしまう。
そしてもう一人、数少ないピーターの友人ハリー・オズボーンは父ノーマンから技術的大企業オズコープと死を待つ遺伝病を受け継いでしまう。遺伝病の研究は途上、このままではハリーもいずれ父親同様病魔に蝕まれることは確定だ。
そこでハリーはオズコープで廃棄された研究の一つ、スーパースパイダーに目をつける。カート・コナーズ博士(前作のヴィラン『リザード』)の遺伝子研究の結果をもってスーパースパイダーの回復力を自信に移植できれば遺伝病の治療も可能ではないかと考えたのだ。
これまでの動物実験ではコナーズ博士を含め成功例はなかった。
例外はただ一人、スパイダーマンのみ。しかし彼は副作用を恐れて協力を保留する。
それを拒絶ととらえたノーマンは、オズコープに残るスーパースパイダーの毒を欲するようになる。自らの身を実験に供するために。
エレクトロ/マックス・ディロンを演じるジェイミー・フォックスの演技力がすさまじい。
技術はあるはずだが周囲に認められず、ある種妄想の世界と現実のすり合わせに失敗し、わずかなすれ違いを拒絶と認識して親愛を憎悪に変貌させるという一連のプロセスを、見ている側を完全に納得させつつも共感は得させないという絶妙な状態で見せてくれたのだ。
気持ちは分かる……でも引くわ、って感覚を覚えたことはないか? ディロンの性格はそのライン上にあった。
そしてアメイジング世界上では初代グリーン・ゴブリンとなるハリー・オズボーンの、死を待つよりは勝率の少ないギャンブルに身を投じたくなる気持ちもわかる。
そして、それを保留したスパイダーマン/ピーター・パーカーの気持ちも。友人だから確実に助けたいだろうし。
そういうすれ違いが実にウェットな展開をもたらす。だからヴィランを倒すのはともかく、あまりすっきりとはしない。特にエレクトロの勘違いから逆恨み、弁明の余地なく戦闘という展開にはどうにも腑に落ちない。
で、ウェットな展開をとりあえず横に置いておけば、アクションはやっぱり爽快なのだ。
電気の流れすら見通すスパイダーセンスの万能さにはご都合主義の臭いを感じるが、片方のウェブシューターを壊しながらも市民が感電しないようアクロバティックに糸で助けて回るシーンのスカッと感は絶妙である。
ちなみに今回、ピーターがスパイダーマンになれた理由がちょろっと解説される。こっちもやっぱりウェットなんだよなぁ……。
断っておく。この映画はアクションではスカッとできるが、ストーリーはかなり湿っぽい。
そういうアクションものが苦手なら避けてもいいかもしれないし万人向けとは言いがたいだろう。
私の評価?
それでも見に行った。満足した。それで十分だと思う。
知ってる人なら笑える映画の小ネタ。
最初にライノになる前のアレクセイを捕えるシーンがあるのだが、その時ピーターのスマホから流れる音楽は必聴だろう。アレをここで流すかと(笑)
そしてやっぱり出てきたスタン・リー! 今回はセリフもあるよ。
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