2014年2月18日火曜日

【映画感想】ラッシュ/プライドと友情

ラリー好きを公言している自分ではあるが、F1も嫌いではない。
セナ中心にしてたマスコミが苦手で若干遠ざけてた程度である(年がバレそうだが)。
そのうちに『ガッデム』やパリダカからラリーに転んで土まみれに至ると。

そんな自分でも興味を持ったのがこの映画、『ラッシュ/プライドと友情』である。

1970年イギリス。
クラッシュと紙一重の速さを見せ続けたことで、苗字の韻を踏んで『ザ・シャント(壊し屋)』とあだ名されたジェームス・ハントに、デビューしたてのオーストリア人が激しく絡んでいく。
ラスト一周での接触で両者スピンし、ハントはレースに復帰し優勝をさらうがオーストリア人はリタイヤ。表彰台に立つハントに向けて中指を立てるほど激昂してみせた。

そのオーストリア人の名前はニキ・ラウダ。
長く鎬を削るライバルのファーストコンタクトは最悪と言ってもよかっただろう。

ラウダは自らスポンサーを集めるばかりでなく、マシンそのものにも的確に口を出せるエンジニアとしてもF1チームに売り込んでいく。
ハントは友人の道楽に乗っかる形でF1へステップアップ。

1970年代。二人の戦場はF1へと移る。チームの隆盛と没落。幾度かの互いの移籍。
そして、運命の1976年が始まる。ラウダは前年のチャンピオンとして挑戦者ハントを迎え撃つのだ。


1976年ほどに劇的な展開をしたF1のシーズンは少ないと言えるだろう。
二人の歴史をたどるように展開するストーリーは、あのニュルブルクリンクすら通過点としてしかとらえない。

F1が命をチップにしたエンジン付きのギャンブルと言えた最後の時代。
ハントは奔放な時代を象徴するように描かれ、対称的にラウダは新時代を象徴するような理性派タイプとして描かれた。
その二人をつなぐ友情というのは、やはりサーキットでしか生まれなかっただろう。
友情を印象付けるシーンは涙腺が緩みそうになった。


その一方、ある程度は創作なわけで。
実のところ、二人はF3時代に安アパートで同居する程度にはウマが合った。
ラウダには数少ない気を許せる友人だったようで、サーキットでハントと談笑する写真が残っていたりする。気難しくはっきりとモノを言ってしまうため孤立しがちで、しかめっ面をしている印象が強いラウダが、である。

いくつかの事実が省かれたからと言って、映画が駄作だとは言わない。むしろ当時の空気がこの上なく再現されている名作だと思う。
あの命のかかった熱狂、それが間違いと知りながらも走っていた時代。
『赤いペガサス』なんて単語が胸に引っかかるおっさんなんかにはぜひおすすめしたい。
もちろん友情ドラマとしてもおすすめである。





うん。最後の最後に趣味丸出しの意見で済まない。
この二人の関係って、ほぼそのまま『スクライド』の劉鳳とカズマに見えて仕方ないんだ(笑)
理論派と感情派でありながら底には無茶を通す熱さがあり、戦いの中でしかお互いを理解できない不器用な人間であるとこもそっくり。
最後の最後で理解しあえるとことかね。

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