2013年6月23日日曜日

やおよろず


時は2001年。
毎年恒例の日本SF大会は21世紀でも変わらず行われた。

『2001年宇宙の旅』の舞台となった年でもあり(おかげで「府中競馬場を会場にして『2001年府中の旅』をやろう!」という話もあったとか)、映画に登場するモノリスを模した巨大な板型オブジェが製作され会場に置かれることとなった。

誰が最初にモノリスに願い事を書きこんだ自分の名刺を置いたのかは定かではない。
気が付けば名刺は増殖し、賽銭がいくつか供えられ始めていた。
翌日には 悪乗りした誰かの手によってしめ縄と賽銭箱が設置され、銀の風船による飾りつけも行われ、その祀られっぷりからモノリス大明神と呼ばれるようになった。
映画に登場した、人でもない物体が神へと昇華したのだ。

……実に日本的な神の生み出し方だ(笑) しかしこういう考え方は個人的に好きだ。


元々日本では一神教における唯一神のようなものが存在しない。人知を超えたものに対する畏怖や敬意などを昇華しマイルドな信仰の象徴として神に祭り上げるわけである。なので神をgod(唯一神相当ではないので小文字表記)と翻訳したのは間違いだとも言われる。

多宗教も柔軟に取り込み新しい神も出たりする。付喪神なんて形で大事にされたモノが神となることもある。
妖怪や化生との境界もあいまいで、タタリが解消されれば神格扱いされたりもする。いい例が鬼子母神だろう。


だからモノリスが神格化されても、まあ、その、そんなに違和感はない。


意外とここらの感覚は北欧神話やギリシャ神話あたりに近いと思う。向こうは新しい神を生み出したりしないだろうが。

単一神信仰の場合、聖人あるいは精霊あたりと置き換えれば納得されるのかな。
間違いなく言えることは、日本だと単一神という考え方は馴染み辛いだろうなと。

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