先日固体燃料ロケット『イプシロン』の打ち上げに失敗したというニュースが世間をにぎわした。
システム設計の大胆な方向転換とコンピュータによる自律点検機能を採用し開発及び打ち上げ費用の削減を目指したイプシロンロケットは、搭載コンピュータと制御コンピュータの同調ずれによる姿勢の異常を感知したため打ち上げ19秒前に中断を決定した。
そのずれ、わずか0.07秒。
人間ではまず感知できないずれではあるが、ロケットの速度や到達距離を考えれば誤差は目を覆いたくなるほどのものだろう。打ち上げを強行すればスペースデブリを増やすか地上で塵芥と化した可能性が高いと思われる。
宇宙ロケットの制御というものはそういう繊細な制御なのだ。
それを踏まえると、数限りないトラブル下にありながら微細な誤差で地球へ戻ってきたはやぶさプロジェクトはすさまじいと思うわけだ。
だが、日本の宇宙開発においてはより変態な技術で打ち上げられたロケットというものも存在する。調べた範囲はWikipediaレベルなれど仰天した。
某政党が軍事技術への転用を恐れたことから誘導システムの組み込みを禁止したことで、燃焼制御のみで人工衛星を軌道に投入するという無理難題に答えるため、推進ベクトルの変更を「安定のための自転を一旦停止」+「重力による垂直方向の減速」+「水平方向へのロケット点火」+「再自転」という面倒くさい手順を踏む「無誘導重力ターン方式」制御をひねり出すに至る。
この方式で打ち上げられたのが日本初の人工衛星『おおすみ』である。概要はWikipediaのおおすみとL-4Sロケットを参考にしていただきたい。
L-4Sロケットは弾道ミサイル開発の延長線上に立つことのない民生技術として研究され、おおすみは非軍事目的の人工衛星として開発された。
結果として日本は世界で4番目の人工衛星打ち上げ国となった。
ちなみにこれだけの奇手奇策を弄した打ち上げ方法は、その後ほとんど行われていない。
だって誘導システム取り上げてもロケット打ち上げられる職人集団だって証明したんだもん、誘導システム与えたら失敗減らしてもっと予算削減できるさ!(笑)
こういう下地があってこそ日本のロケットは空を目指す。
世界で数少ない、宇宙の平和利用を行う国として。
ちなみにカッパロケット輸出にはその横槍某政党がかかわっているとかいないとか。
ちょいと調べるとものすごくきな臭くなるネタなのでここでは割愛する。
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