2013年4月26日金曜日

レンズ1枚の職人技

カメラを趣味にしていた友人から聞いた話。

カメラのレンズを作るために必要な道具に定盤がある。
研磨したレンズを検定し、誤差を基準値内に収めるために必要な『高度な平面』を持つものだ。

この定盤、レンズ検定の場面においては職人がその指で面出しして使う。
面出しの時に発生した熱と体温によるゆがみを計測時に収束させるためには、機械では精度を出し切れないためだとか。

そういうレベルから手作業が残るのがカメラ業界である。
当然レンズの製作にもかなりの部分に手作業が残る。高級なレンズであればあるほど、だ。

ライカレンズ製作の工程をまとめた動画があったのでこちらで紹介したい。
いまだにここまでの手作業が残るかと驚くこと請け合いだ。



Leica Lenses (English) from Leica Camera on Vimeo.


最後に。

制作環境の高精度化や計測機器および製作機材の進歩、材質からの精度向上などもあって現代のレンズは驚くほど性能が向上している。
その結果昔のレンズによく見られた色むらや撮影技術によらないボケなどがあいまった『レンズの味』といったものが排除されていったわけだ。

……マニアは最新のレンズを「味気ない」と評したりするわけだが、当のマニアたちは昔の味のあるレンズを当時はあまり高評価してなかったはずで(苦笑)、望んだものが得られた今になって味がどうとか言われてもなぁという気持ちも無きにしも非ず。

2 件のコメント:

  1. レンズの曲面を計算するのに昔は計算時間数を計算前に概算したとか。それは大勢の女工さんがそろばんと計算尺で計算するのに必要な時間数だとか。これもいまや莫大な計算出力が出せるから味気ないレンズに繋がっているのかなぁ。

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    1. 手計算でも何系統かで検算しているはずなので、極端な誤差は出ない……んじゃないかなと思います。
      手計算で切り捨てた細かい部分の揺れが当時の味に繋がった、とか。

      考えてくと面白そうな内容です。

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